突然だが、私の母の歯はガタガタである。虫歯の治療痕がいっぱいだし、私がまだ幼い頃、楽しく出かけた家族旅行先の夕食時に、カニの脚に思い切りかぶりついた母が、あっけなく前歯を折ってしまった場面は今も鮮明に思い出せる。彼女の恨み節の締めくくりは必ずこうだ。
「あんたたちにカルシウム吸い取られたんだよ。あんたたち産んだおかげで歯が悪くなったんだからね。」
しかーし、どうやらこれ、濡れ衣だったみたいですよ。おかーさん。昔は「妊娠中にはカルシウムをしっかり摂りましょう」なんて指導されたそうですが、今では違います。きのうも登場した管理栄養士の幼馴染によれば
「実はカルシウムは妊婦だからといって特別増やさなきゃいけないものではなくなったのだ。 普通に1日600mgくらい摂ってれば十分。」なんだそうである。
まあ、普段摂っている量が足りない場合は改善に努めた方がいいに決まっているけどね。そうそう、過剰に摂ることは問題なんだって、知ってた?
それから、証拠をもうひとつ。一度完成した歯からカルシウムが奪われて、胎児に供給されるなんてことはないんだそうです。母の「あんたが私の歯からカルシウムを奪った説」は濡れ衣だったんだな。
じゃあ昔の人がよく「1人こどもを産むと1本歯を失くす」と言っていたのはなんなんだ?実際、歯を悪くした人が多かったからそんな迷信がまかり通っていたんだろう?
この謎を解く鍵は二つあると思う。
まず第一にツワリのせい。ツワリのときって歯磨き辛いですよね?歯磨き粉の臭いがまずきつい。さらにそれを口に入れるのはまたキツイ。といういことでどんどん歯磨きが面倒になっていかなかった?私も気持ち悪くさに横になり、そのまま寝ちゃったなんてことがしばしば。これによって虫歯が出来やすくなるんじゃないかってこと。
それから通っていた歯医者さんが言ってたんだけど「妊婦さんは口の中の唾液が減るんですよ。それによって口の中の環境に影響がでるんです」(うろ覚えです。ごめんなさい。)という。
妊婦の唾液についてちょっと調べてみた。
妊娠すると唾液は酸性になって、歯垢が増えるんだそうです。歯垢が増えれば虫歯や歯周病を引き起こしますよね。それに分泌される女性ホルモンをエサにする細菌というのが増えるそうでこれも悪さをするらしい。ちょっとちょっとぉ、口の中タイヘンなことになってんじゃないの!
虫歯になりやすい体になっているのに、歯磨きをサボリがちってところが問題なんだな。
SUNSTAR「妊婦・大人の基礎知識」というページにいろいろ興味深いことが書いてありますよ。
ま、とにかく必要以上に小魚食べたり、牛乳飲んだりしなくても良いってことですね。
明日はお魚のハナシ。



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