妊娠した途端、私に小さな特技ができた。
人がたくさんいるところで妊婦さんを見つけるのが早くなったのだ。
ほんの少しのおなかのふくらみでもその人の仕草でそれとわかる。
こんなハナシを1歳の子を持つ先輩ママにしていたら、
「あら、産んだら産んだで乳児連れのママにいち早く気付くようになるのよ」
だって。
はぁーん。同類には敏感になるのかも。
だから私の周囲に妊婦が異常発生しているように感じていたのも、きっと同類に敏感になっているだけなんだと思っていた。
ほんとにびっくりするぐらい同時期に友人知人に次々と妊婦が出現してたんだ。
アナウンサー仲間だけでも4人。
学生時代のごく親しいグループに3人。
その他友人知人あわせて両手では足りない。
一日に3人の妊娠を知らされたなんていうミラクルな日もありましたよ。
私が30歳前後であるならこれほどいぶかしく思わないんだけど、とうに過ぎている私の周囲のこの妊娠ラッシュはなんなんだろ?と思っていたんです。
ま、これを「同類に敏感」で片付けていたんですがね。
ところがですよ!
きのうこんなニュースが発表されました。
「厚生労働省が21日発表した人口動態統計(速報)によると、2006年6月の出生数は9万2047人で、前年同期を5か月連続で上回った。
5か月連続の増加は6年ぶり。出生数の回復傾向により、女性が一生の間に産む子供の数の推計である合計特殊出生率も、06年は6年ぶりに上昇に転じる可能性が高まった。」 (2006年8月21日22時11分 読売新聞 読売オンラインより)
あら。気のせいじゃなかったんだ。今年って何故か出生数が増えているんだ。
しかし、その原因が分からない。ほんっとに謎だ。
まさか
「このままでは年金制度が崩壊してしまう。私達夫婦が頑張ってわが国の年金制度を支えなければ!」
とお国のために急にみんなが出産を決意したってことはなかろう。
経済的な支援について言えばたしかに今年の10月1日から変化がある。
「出産育児一時金」の支給額が5万円増額されるのだ。
でも、5万円のために
「じゃあ、こどもを作りましょうかね」
と決断する人ってまずいないと思う。
「労働環境が改善されたせいか?」
なんて分析があったけれど、私は断じてそうは思わない。
産休と育児休暇をとって、すんなり職場復帰できる人なんてほんの一握りだと思う。
もちろん就業規則など企業側の整備は進んでいるはずだから、会社員の人にとっては制度的には復帰の土壌は整っているはず。
ところが、周囲の同僚の理解が得られるかというと必ずしもそうでない。
大きなおなかで働いていたら
「心配で見てられないからさ、お願いだから早く産休とってよ。」と男性社員に言われたとか。
力仕事をしなくてはならない部署からの配置転換を希望したら退職を勧告されたっていう人もいる。
私はフリーランスで仕事をしているので事態はより深刻なのかもしれない。
あるレギュラー番組については、妊娠中も続けられるかどうか尋ねられることもなくいつの間にか降板することが決められていた。
産後に復帰しようと思っても、もちろんまた0からオーディションを受けての再出発となる。
まあ、私は「どーってことないわ。なんとかしてやる」って思っているんだけどね。
ハナシを戻そう。
もしも産後めでたく仕事に復帰できたとしても、こどもが熱を出せば保育所に迎えにいかなくてはならないし、働ける時間だって限られる。周囲の理解がなくてはどうにもならない。
もちろんママ本人が理解を得られるように最大限の努力と気遣いをすべきだと思う。
でも未だに職場の男性には「妊娠・出産したら女性は仕事を辞めて家庭に収まるべき」と思っている人が多いのも現実。
そんなバカな。
有能なママさんを辞めさせるぐらいなら、そこらにいっぱいいるやる気のない給料泥棒男性が辞めた方が会社として生産性が上がるってもんだ。
第一、「ママは仕事辞めるべき」って思ってる男性諸氏だってお母さんに苦労して産んでもらったんでしょ。
その中には働いてるママだっていたでしょ。
おっかしーじゃーん。
あら、つい熱くなっちゃった。
私が経験したり見聞きした妊婦さんの経験談を聞く限り、労働環境の改善なんてありませんですよ。政府の皆さん。
となると、出生数増加の理由が分からない。
妊娠したくなるサブリミナルCMでも放送したか?
妊娠したくなる宇宙線でも発射したか?
もうSFチックな発想しかできないわ。
何故だか分かる人教えてください。
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