よく『妊娠・出産は病気じゃない』っていう。
この言葉は
「病気じゃないんだからあまり体を大事にしすぎてはいけません。出産がタイヘンになってしまいますよ」
という戒めの意味で使われたり、
「いくらツワリがひどくても病気じゃないんだから心配しすぎなさんな」
という励ましの意味に使われたりもする。
『妊娠・出産は病気じゃない』は保険行政の中にも生きている。
そう、病気じゃないので健康保険が効かないのだ。
通常病院などで診察を受けるとき、私達は健康保険のおかげで費用の3割だけを自己負担している。
ところが、『妊娠・出産は病気じゃない』ので診察や分娩にかかる費用は全額自己負担しなければならない。
これが、きっついんですね。
これを援助するために社会保険から「出産育児一時金」というものが支給される。
現行では1児につき30万円。
でもねでもね、30万円じゃ全然足りないんだよねー。
こども未来財団の「子育てコストに関する調査研究」(平成15年3月発表)
に「妊娠・出産コスト」の調査報告がある。
これによれば「妊娠出産コスト」は50万4千円。
その内訳はというと
・分娩入院費 364,618円
・診察料 90,215円
・妊娠用品の購入等 48,849円
である。
30万円では肝心の分娩入院費にも足りない。
都市部での分娩費用はもっと高くて、この額での出産はとても無理。
それに、もしも切迫流産や切迫早産で治療や入院が必要になったらもっともっとお金はかかってきちゃう。
自宅安静で済んだとしても「炊事・洗濯・掃除などの家事も一切禁止」ということも多いから、よほどマメなご主人でもいない限りどうしてもできあいの食事が多くなってお金は羽がついたように飛んでいくだろう。
でも、もうすぐ少しだけ状況が良くなる。
きのうの記事にも書いたけれどこの10月1日からは「出産育児一時金」が5万円増えて35万円になるのだ。
これで分娩入院費分はほぼカバーできるようになる。
願わくば診察料分もカバーしてもらいたいところだが、この少しの前進を喜ぼう。
少子化が進んでいる要因のひとつに「経済的な問題」があるのは確かだ。
問題が少しでも解消すれば出産へのハードルは低くなるはずだもんね。
あ、私の場合、この「出産育児一時金」30万円になるか35万円になるか微妙な時期に出産予定日が設定されております。
うーむむ、さてどうなるか。


